September 2024
APAMEが粗悪なプレダトリージャーナルのリスク警告を表明
アジア太平洋医学雑誌編集者会議(Asia Pacific Association of Medical Journal Editors: APAME)は、オーストラリアのニューサウスウェールズ州で開催された2024年次総会で、適切な査読をせずに論文掲載料を請求する粗悪なプレダトリージャーナルによる脅威の高まりに対処するため、シドニー宣言を発表しました。これらの偽ジャーナルによって精査不十分で低品質な研究が公表されると、文献の信頼性が損なわれ、臨床現場での判断を誤らせることにつながり、研究インテグリティ(研究の健全性・公正性)を弱体化させます。粗悪なジャーナルは、オープンアクセスモデルを悪用し、低料金で早期の出版を約束することで「出版か死(消滅)か」精神に駆られた多くの研究者たちを誘い込みます。
このシドニー宣言では、著者と読者、とりわけ粗悪なプレダトリージャーナルの犠牲(餌食)になりかねない低・中所得国の著者と読者への悪影響を強調しており、これらの悪影響を軽減するため、APAMEは研究コミュニティーの意識向上と教育に積極的に取り組む意向を示しています。
粗悪なジャーナルの危険性と回避法については、ThinkSCIENCEの特集記事をご覧ください。他にも、研究発表やライティングに役立つ情報をご覧いただけます。
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