査読者のコメントに一定の形式があるわけではありませんが、多くの場合は、「メジャーコメント(重要度が高い)」と、それに続く「マイナーコメント(重要度が低い)」が述べられます。それらのコメントの前に、研究目的や方法、主要結果やその解釈に対する査読者の総評がなされることもあります。
メジャーコメント:投稿論文の科学的あるいは学問的な内容に関連する問題点
マイナーコメント:文法ミス、一貫性のない用語の使用や書き方、関連文献の記載漏れ、図表に対する修正指示など、表記に関連する問題点
査読者へ回答するときには、次の4つのステップにそって進めていきましょう。もし査読者から受け取ったコメントがすでにメジャー/マイナーに分類されている場合は、ステップ(1)をスキップしてください。
- 各コメントをメジャーとマイナーに自分で分類し、各コメントの重要度を見極める。ただし、この独自の分類を、査読者への回答レターに書き添える必要はありません。
- どのコメントに同意し、どのコメントに同意しないかを決定する。
- それぞれのコメント毎に、著者(あるいは共著者)がどのように回答するのか、誰が追加で必要となる作業を行うのか、誰が論文を修正し、回答レターを作成するのかを書き留める。
- 上記に基づいて、メジャー/マイナーコメントに一つずつ対処し、適宜論文を修正する
この時点で、論文修正の提出期限を確かめておきましょう。この期限は、ジャーナルエディターからのレターに書かれている場合と、投稿規定に、たとえば3ヶ月(または90日)のように記載されている場合があります。次に、修正論文や回答レターの作成と、それらの翻訳・校正に必要な時間も考慮して、期限内にすべての作業が完了するように計画を立てましょう。もし、論文修正中に期限内の再投稿がほぼ不可能なことがわかったら、すぐにジャーナルエディターに期限延長を打診してみましょう。ほとんどの場合、承諾してもらえるはずです。なお、ThinkSCIENCEでは、期限延長を依頼するためのレター作成をお手伝いしていますので、お困りの方はぜひお申し付けください。